iText Digital Signatures
(電子署名) 

iTextによる業務プロセスのデジタル化と電子署名

iText PDF電子署名機能の概要

iTextの電子署名機能は、従来までの紙と印鑑・自筆サインをベースにしたワークフローから、電子化された文書のワークフローへの移行を進めるうえで必要不可欠な要素となります。
署名時にPDF文書に関わる情報を暗号化してそれを付与することにより、署名した人物や承認フロー、文書の有効性を保証することができます。
また、電子文書のワークフローの自動化と文書のセキュリティ保護を同時に実現します。

iText PDF電子署名の仕組み

電子署名には、PDFファイルに組み込まれた目に見えない、ハッシュ化・暗号化されたメタデータが含まれており、
ひとつのPDF文書に対して、電子署名の仕様や承認フローに応じて、複数の署名を付与することができます。
文書の作成フローにおいて、作成者や承認者が電子署名を付与していくことにより、
文書が正しいワークフローで承認されたことを確認したり、署名後に文書が改ざんされていないことを保証できるようになります。
また、電子署名には、画像や署名証明のサマリー等、可視化されたデータを表示させることもできます。

背景~テレワーク定着をサポートするワークフローシステム~

新型コロナウィルスなどの感染症対策をきっかけに人々の働き方が大きく変わろうとしています。
感染症拡大防止を目的にテレワークを導入した企業が日本でも増えており、経営者や働く人々の意識にも変化がみられます。
しかし、テレワークを行うとなると、仕事の質や生産性向上が期待できる反面、様々なデメリットに直面することもあります。
その一つとして、「せっかくテレワークを導入したのに、押印や承認作業のためだけに事務所に出勤しなければならない」という経験はありませんか?
リモートワークの常態化を妨げる大きな要因のひとつで、特に日本では紙と印鑑をベースとした従来型のワークフローシステムがあげられるでしょう。

課題~ハンコ文化からの脱却~

コロナ禍で開かれた政府の経済財政諮問会議においても、テレワークの阻害要因のひとつとして、「ハンコ文化」が指摘されており、
押印や書面提出等の制度・慣行の見直し」についての議論が活発化しています。
また、総務省では、電子文書の信頼性を確保する仕組み
暗号化等の措置に対する基準や認定の仕組み作りに関する検討が急ピッチで進んでいます。
(2020年9月現在)
国外の例として、既にテレワークの導入が進んでいる欧米においては、電子文書や電子署名の標準化が進んでおり、
公的なルールが整備されつつあります。将来的には日本を含めた国家間の相互運用を目指しており、
その中で遅れをとる日本は官民一体となって対策を講じる時期にきていると言えるでしょう。

解決策~iText “電子署名ワークフロー”で実現する働き方改革~

現在のような状況下で、iTextの電子署名機能の需要が世界的な高まりをみせています。
iTextはJava、.Netに対応したPDFソフトウェア開発プラットフォームで、これまでも世界各国の政府機関、金融、製造、物流分野で豊富な導入がされてきました。
また、近年のリモートワーク導入の動きに対応して、電子署名機能を強化したことにより、
PDF文書の安全性を保証するとともに、ワークフローの効率化を実現しました。

テレワークのスムーズな導入には、文書の承認方法と承認プロセスの改革を前提とした業務プロセスの変革が不可欠となります。
iTextはそのようなご要望にお応えする強力なソフトウェア開発プラットフォームです。

iText PDF電子署名のコンセプト

iTextの電子署名機能は、下記5つのコンセプトを組み合わせることによって、
ワークフロー全体を通して、文書が安全で正当なものであることを保証します。

●文書の整合性を保証
文書がワークフローのいずれかの段階で改ざんされていないことを保証。
●文書の真正性を保証
文書の作成者が本人であることを保証。
●否認の防止
文書の作成者が文書を作成したことを否認、または反ばくすることを防止。
●署名のタイミングを保証
文書の作成者または承認者が文書に署名したタイミング(日付・時間)を保証。
●長期検証(LTV:Long-Term Validation)
上記、整合性、真正性、否認防止、および、署名のタイミングを長期的に検証できることを保証。
(ISO32000-2/PAdES仕様)